諸行無常
祇園精舎の鐘の声 諸行無常の響あり
沙羅双樹の花の色 盛者必衰の理をあらはす
おごれる人も久しからず ただ春の夜の夢のごとし
たけき者も遂にはほろびぬ ひとへに風の前の塵に同じ
(平家物語)
祇園精舎の鐘の音には、諸行無常の響きがある。
栄えた者も、おごりたかぶればかならずほろびる。
それは、吹く風の前のちりのように吹き飛んでしまう。
まことにはかなく、それが世の習いなのだ。
(吉村昭による現代版)
「諸行無常」とは、この世のすべてはそのままで続くことはなく、常に変わっていく、という仏教の言葉。
仏教独特の観念であると同時に、大切な観念と言われている。
命は永遠ではない。
会社にも人にも栄枯盛衰がある。
人々の考え方も常に変化していく。
銀河系とアンドロメダ星雲はお互いに急速に近づいており、いつかはぶつかり合う。
諸行無常。
おごれる者、久しからず。
私たちが生きる世界は、現実なのか仮想なのか。
謙虚に生きる。
ツクツクボウシ拝