時間の見えるくに

こんなところにも酸化亜鉛

こんなところとは、、、タイ王国のこと

タイは日本の1.5倍の面積に日本の半分の人たちが住んでいる国

あまり高い山はなく平野や湿地が広がっていて 通勤の車窓から 椰子の木を通して まっ赤な夕陽が地平線に沈むのを拝むことができる

街には仏教寺院が点在し　早朝 裸足の僧侶が托鉢に出向き　お供えをする人が地面に正座し両手を合わせているのが あちこちから目に飛び込んでくる

ホテルから見える小高い山の上に建つ寺院に続く山道には 犬や猿が住んでいて 噛まれるのではないかと顔を引きつらせながら 「あとキジが出てくれば、、」と秘かに期待させてくれる

セクシュアルマイノリティ　いわゆる「LGBT」に関しても ここではマイノリティではなく普通みたい　スーパーでもそこかしこに見かけるし 取引先の担当者も臆することなく来社される

公共工事に関しても この国には工期というものがないのかと怒りがこみ上げてくるけれど タイの人たちからそのような不満を聞いたことはない

車で走行中 結構 強引な割り込みをしたり されたりしているが お互い クラクションを鳴らすことはなく 何事もなかったかのように運転している

このように 時間がゆったりと流れ 多くのことに寛容なこの国で 生産された酸化亜鉛は 一体どんな特徴や個性をもった酸化亜鉛になるのだろうか

無機の素材なので どこでつくっても同じかもしれないが 世の中には人知を超えた世界があり 常識が通じない世界もあるはずで タイでしか生産できない酸化亜鉛があってもおかしくない 分析表には表れない違いが 国によってあるかもしれない

お客様の業種は日本や中国同様にタイでも多岐にわたっている　タイヤをはじめとしたゴム関連が圧倒的に多いが 塗料及び表面処理 樹脂安定剤　フリット及びセラミックス 電子材料など多くの業種のお客様に使われている

ただ 酸化亜鉛は直接われわれの目に触れることの少ない素材で 若干の寂しさを感じるが この地では亜鉛サプリメントの人気は高いみたい 街のドラッグストアに宣伝のポスターが貼ってあるのをしばしば見かける

しかし 調べてみたけれど この亜鉛サプリメントの原料は どうやら酸化亜鉛ではなさそうであり どのように作られているのかは 突きとめられないままである