大きな流れの中で

人生のターニングポイントを考えてみる機会に恵まれた。

自分の人生が変わったタイミング、出来事は何なのか。
自分に大きなインパクトを与えた出来事は何なのか。

いろいろな角度から自分を振り返り、
様々なつながりを眺めなおし、
その時々の出来事を思い出し、
その時の自分の気持ちを探ってみる。

なるほどな、確かにこれは大きな出来事だった。
そうそう、これがなければ今の自分は違う自分になっていただろうな。
いや待てよ、ということはこの出来事が自分の価値観の元になっているんだろうか。

一日以上の長い時間をかけて自分の過去を思い返していると、あることに気が付く。

「自分の人生が変わった出来事って、予期せずに起こった」、ことかも。

たしかに受験勉強で高校に合格したとかは、
自分で勉強したから起こったことかもしれない。
しかし、予期せずに起こったことも多い。

ほとんどの出来事は連続している（繋がっている）。
ほとんどの出来事は自分の選択だけで起こっていないどころか、
（自分の努力もあるものの）大きな流れのなかで発生している事象なのかもしれない。

すなわち、私たちは（少なくとも私は）大きな時の流れ、大きな時代の移り変わり、
その中における人生の大きなうねり、を生きている。

その中で努力をすることで、その流れに乗ってさらにスピードアップしたり、
体力をつけてより上手に泳いだり。

あえて、あるいは知らずに流れに逆らうこともある。
短距離レースでね。長距離は体力が続かない。
流れを横切って別の川に移るのもいい。たまにはね。人生で一度や二度は。

大きな流れのなかで生きている自分を上空から眺め、なるほど今まではこんな川だったんだな、
これからの川は先が見えないな、と考えたとき、
そうね、だから今この時が大切なんだな、と実感する。

ツクツクボウシの鳴き声が聞こえるようになった。
ほんの短い地上での命を満喫しながら、一生懸命鳴いている。
私たちの命も満喫して終われますように。

ツクツクボウシ拝