ホーホケキョ
ホーホケキョ
ホーホケキョ
ホーホケキョ
近くの木々から、遠くの山から、春のささやきが聞こえてくる。
ほのかな春の色が、そこここに押し寄せてくる。
踏みしめる足の下には、柔らかな芽生えを感じる。
春がくる。
聞こえてくるか。匂いがするか。瞼に語り掛けてくるか。暖かさや柔らかさを感じるか。
自分が気にした五感、自分が得意な五感、からのものは感じるかもしれない。しかし、不得手な五感、注意を払わなかった五感からのものには気づかないかもしれない。
同じところで同じ時間を共有していても、その時に見ているもの、聞いているもの、感じていること、は違う。
そして、俗念に惑わされているならば、何も見えず、何も聞こえず、何も感じていないこともある。思考に囚われすぎると、本来動物として感じるものが感じられなくなってしまう。
「ウグイスが鳴いてたね!」
「あれ、鳴いてたっけ。」
五感を広げて、見てみよう、聞いてみよう、感じてみよう。
春が来ているから。
ツクツクボウシ拝